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1.それは本当か?(1) 

(1)DSM??以前

多重人格の「流行」


「一九八二年のこと、精神科医の間では『多重人格の流行』が語られていた。
多重人格がアメリカ精神医学会(APA)の公式診断基準に載ったのは一九八〇年のことにすぎない。」

「これより十年前、一九七二年の段階では、多重人格は単なる好奇心の対象にすぎなかった。その気になれば、西洋医学史に記録されたすべての多重人格をリストアップすることも可能だった。」
「ところが十年後に当たる一九九二年、北米のある程度以上の規模の町ならどこでも、何百という治療中の多重人格者がいるようになった。」


診断基準の変遷

DSM??(1980) ・・・・初の公式化。
 A 患者の内部に二つ以上の異なる
人格が存在し、ある特定の時点にはそれらのうち一つが優勢となる。
 B どの特定の時点においても、優勢となった人格が患者の行動を決定する。
 C 個々の人格は複雑で統合されており、特有の行動様式や社会的つながりをもっている。

DSM???R(1987) ・・・・改訂版。
 上の”C”条項を削除。認定の条件を緩める。

フランク・パットナムの基準 ・・・・多重人格擁護派の権威。DSM??より厳しい基準を主張。
(1)二つの交代人格状態の間のスイッチが目撃されねばならない。
(2)交代人格状態の独自性と安定性の程度を査定する為には、少なくとも三つの異なる機会に、一定の交代人格にあわねばならない。
(3)患者が
健忘を起こしていることを、健忘の行動を目撃するか、患者の報告によって確かめねばならない。

多重人格というものは本当に存在するのか


「率直に言って、この疑問に対しては、多重人格は存在する、と答えるしかない。一九八〇年の(DSM??の)基準を満たす患者は存在した。1987年の(DSM???Rの)基準ならもっと多くの患者が満たしていた。患者の中には、パットナムのさらに厳格な基準を満たすものもいる。」
「多重人格とはなにか、また、どのようにそれを定義するかということには多くの疑問が存在するが、単純な結論としては、そうした障害が存在するとしか言えないのだ。」


(留保・注意点)
1.「医原性」(医者と患者の共犯関係による詐称・誇張)の問題

 ・主流な治療法自体が、多重性を強調・認定することを基本戦略としている。
 ・ブーム化により、専門性の低い自称多重人格の「臨床家」が溢れかえった。
 ・そうした「臨床家」たちの活動区域と症例の報告区域が重なっている。
 ・催眠術との明確な親和性、野合的関係。
 ・いわゆる『虚偽記憶症候群』の問題。(後述)

・・・・しかし全てを考え合わせても、多重人格そのものが医原性のものだとは言えない。
2.社会的状況の産物だという見方
 ・多重人格という障害の確立は、その原因としての幼児虐待の”発見”に大きく依拠している。
 ・幼児虐待とその認知は、「家族」や「父権性」や「暴力」など、特にフェミニズムとの関係において優れて社会的問題である。
 ・多重人格の症例の大部分は女性であり、また多重人格のセラピストは同時にフェミニストであることが多い。

・・・・社会的状況の産物であるということは認める。が、
「あるタイプの精神疾患が、特定の歴史的または地理的な文脈の中でのみ表れるという事実があったとしても、それだけでは、それがでっち上げであるとか、人為的なものであるとか、あるいはいかなる意味合いであれ、本当でないということにはならない」(ハッキンソン)。


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