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「真理への意志」 

・・・・”13.トラウマ”の補足。
フロイトとジャネ、二人の理論家/治療者の”知”のタイプの違い。


フロイト

「フロイトが唱えたヒステリーや、不安神経症や、神経衰弱の病因とは、これらのタイプの病気の間にはっきりした区別を描き出し、それぞれに対して特定の原因を提供することを意図したものだった。彼の病因論は非常に優れたものではあるが、何も見えない暗闇へ飛び込むような無謀な部分を含んでいる。」
(恐怖症の原因は)『性生活の異常にある。関連する性的機能の虐待の形態を特定することすら可能である』と、彼は言う。」


(幼児虐待の現実を軽視したとフロイトを批判した)マスンの説が見落としているのは、理論家であり、科学者であり、あらゆるものに適用可能な壮大な統一理論を欲したフロイトの姿なのである。そのような意図を持っていたフロイトは、彼が住む社会で発生した性的虐待には興味がなかった。(中略)彼が関心を持ったのは、<真理>と、その随伴者である<因果論>であり、単なる真相だとか、幼児そのものではなかったのである。」


「(フロイトは)多くの熱心な理論家同様、もしかしたら、自分の理論に好都合な証拠を捏造したこともあったかもしれない。フロイトは、<真理>、それも事物の深層に存在する<真理>に、価値を見いだし、これに情熱的な献身を捧げた。(中略)激しく感じられていた目的は、いかなる手段をとっても<真理>に到達する、ということだった。」



ジャネ

「ジャネには、そうした<真理への意志>はなかった。彼は高潔な(正直な/率直な)人間で、(中略)膨張した<真理>観を持っていなかった。」


「彼は、トラウマは実際には起こらなかったと患者に信じ込ませ、それによって、トラウマが引き起こした神経症を治療した。可能な限り、彼は暗示と催眠術を用いてこれを行っていた。」
「ジャネは患者に嘘をつき、その嘘を信じ込ませることで患者を治療した。」
「ジャネにとって、<抽象的真理>は重要ではなく、また患者が自分についての真実を知ることも重要ではなかった。彼は医者であり、何よりも優れた癒し手(ヒーラー)だった。」



フロイトとジャネ

「フロイトはジャネとはまさに対極にあった。フロイトの患者は、真実と向き合わねばならなかった....フロイト自身と同じく。」


「当時の状態を考えてみると、理論に忠実であろうとするあまり、再三再四、フロイトが自分自身を偽っていたのは間違いない。(中略)フロイトは、患者たちに自分についての(中略)あまりに奇怪なために、非常に熱心な理論家以外はとても提案できないような事柄を、信じ込ませていた」


「ジャネは患者をだましたが、フロイトは自分自身をだまして(現実から目を背けて)いたのだ。」



ハッキング(著者)

「患者が自己認識を持つことは、重要なのだろうか?ジャネにならって患者に催眠術をかけて自己を欺かせてはどうだろうか?」


「自己認識自体は重要だと私は考えているが、それと同時に発生する問題は複雑である。私自身の見解については、本書の最終章で述べることにしよう。」



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