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『完訳 水滸伝』(人肉食編) 

完訳 水滸伝〈7〉 完訳 水滸伝〈7〉
清水 茂 (1999/04)
岩波書店

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全10巻の内の最初の2巻、読み始めの時に主に金庸との関係を中心に感じたことを書きましたが、めでたく読み終わったので改めて。

全体の構成としてはだいたい1巻から7巻、全100回の内の1?71回までが108人の人集め、その後の72?100回「招安」(後述)により丸ごと官軍(宋朝)に組み入れられた梁山泊軍団が、北に南に朝敵と戦う話になっています。
この「招安」の前後で話の様相がかなり変わりますが、ますばそれ以前の話に見られる目立った特徴から。


人肉食について

前回ほんのつかみのつもりで「やたら牛肉を食べる人たちの話」だなんてことを書きましたが、舐めてました(食べて?)。それどころじゃありませんでした。
この人たち、人肉も普通に食います。(笑)

(近代以前の)中国人の人肉食については、一応吉川『三国志』で子供の時に経験済みではあったんですけどね。
それは劉備玄徳をこよなく尊敬するある貧しい男が、客として訪れた玄徳一行をもてなす為に自分の妻を殺してその脇腹の肉か何かをこっそりご馳走するという確かそんなエピソードで、玄徳たちは殺された妻を、あるいはそうさせた男の貧しい境遇を哀れみはしても、男の心根自体は天晴れなものというそんな感じの受け取り方で。

書いたのが吉川英治なので、ニュアンスとしてはだいぶ柔らかいというか、ちょうど日本の「鉢の木」のようなそんな情緒の書き方になっていたと思いますが、それでも子供心には結構衝撃的ではありました。(グロよりは感銘の方が大きかったですが)

しかし・・・・『水滸伝』にはそんな”情緒”はかけらもありません。(笑)
単なる食材の一つです。軽い軽い。
どうも魚や山菜だけじゃ物足りないな、何か食い甲斐のある酒のつまみはないものか。おっ、こんなところに死体が。どれどれ、この野郎なかなか結構な肉付きじゃないか、いい暮らししやがってこの。俺様にも回しやがれってんだ、じゃあちょいと失礼してこの腿のあたりをいかせてもらうよアング。

てな調子です。さすがに腹減ったから殺して食うまでの描写はありませんが、死んでれば食べるし、たまたま殺してしまったらついでに食うし、旅人を盛り殺して金品を強奪した挙句、死体はそのまま店の食材に活用するという、完結したサイクルを持った地球に優しい盗賊茶店なら普通に出て来ます。


まあ論理的には人肉食はそれほど重大なタブーたり得ないだろうとは僕も思いますが、それよりも何て言うか・・・・どうしても肉食わなくちゃいけませんかね?中国人の方。そっちの方にゲッソリ。(笑)
つくづく違う文化だと思いますね。肌が黄色いから仲間だとか、迂闊に思うと泣きを見る。そりゃアメリカと接近するはずだよなという(笑)。真面目にアメリカ人にとっては、本質的に日本人より遥かに中国人の方が理解し易いんじゃないかと思います。肉食人種どうし。

*ちなみに『水滸伝』の成立年代については諸説ありますが、だいたい元代前後と考えておけば間違いないようです。人肉食慣習理解の参考の為に。(笑)


・・・・”倫理意識編”につづく。


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