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金庸先生の執筆環境 

本編は鋭意準備中(笑)ですが、そのための読み直し中に気が付いたこと。
いや、別にレア情報でも何でもないですが、『雪山』で話題にしたこととも大いに関係ありそうなのでメモ。


かの『武侠小説の巨人 金庸の世界』

武侠小説の巨人 金庸の世界 武侠小説の巨人 金庸の世界
(1996/08)
徳間書店

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の68ページに載っている「金庸作品総覧」という記事なんですが、そこの”掲載誌”の項を見てあれ?と。抜き書きしてみますと

『書剣恩仇録』(1955) 新晩報
『碧血剣』(1956) 商報
『雪山飛狐』(1957) 新晩報
『射英雄伝』(1957) 香港商報
 ?ここまで”大公報”時代
 ?ここから”明報”時代
『神剣侠』(1959) 明報
『飛狐外伝』(1960) 武侠与歴史
『倚天屠龍記』(1961) 明報


金庸Wikiなどで大雑把に「大公報」と「明報」の二つで書いていたような知識でいましたが、よく見ると結構色々あるようで。


新晩報 (『書剣恩仇録』『雪山飛狐』)

上海のメジャー紙「大公報」の娯楽面。金庸先生は主に香港支社で勤務。
ちなみに「明報」にも”晩報”があるようなので、要するに(新)”夕刊”みたいな意味かと字面から推測。金庸先生も、最盛期には「朝刊の続きを夕刊で書く」というアクロバット連載(笑)を敢行していたとおっしゃってましたし。

商報 (『碧血剣』)

てっきり「新晩報」同様、「大公報」内の出版物かと思ったら、こちらのサイトによると独立した別の新聞らしいです。

香港商報 (『射英雄伝』)

特にそう書いてはありませんが、商報の香港版でしょうね。
香港のWikiでは現在は左翼系と分類されていて、左傾化して金庸先生に逃げられた(笑)「大公報」ともども、多分商報も併せて要するに”政府系新聞”という共通点はあるかも。

明報 (『神剣侠』『倚天屠龍記』など)

金庸先生が独立して起こした自分の新聞。

武侠与歴史 (『飛狐外伝』)

日本語で言えば「武侠と歴史」ですよね?確か。とぼしい漢文の知識からすると。(笑)
新聞じゃないような感じがしますが。武侠専門紙?明報内の出版物?

・・・・ともかく色々あるということで。


で、パッと見ますと、まず「大公報」勤務時代においては

新晩報で『書剣恩仇録』?『雪山飛狐』を書き継ぎつつ、前後して
商報香港商報で『碧血剣』?『射英雄伝』を書くという二系統の流れが見えますね。

「明報」に移ってからは

ホームグラウンドで『神剣侠』?『倚天屠龍記』の本流を書きつつ
横っちょで『飛狐外伝』も書くというこれまた二段構え。

執筆環境を一系統しか想定していなかった僕は、単純に発表順の一つの流れの中から、内容的に二系統の流れを見出してみたわけですが、勘としては悪くないけど要するによく見れば誰でも分かることのようでした。(笑)

面白いのはその後の流れを決定付けた”代表作””王道”の『射英雄伝』が、商報系のサブグラウンドで書かれていることで、こうして見ると「金庸の王道は『射英雄伝』である」というよりは、色々な可能性を持っていた金庸ワールドが、「『射英雄伝』のヒットによって王道を定められた」とそう考えた方が実態に近いのではないかとそんな感じ。


それでも『神』が異色であるには違いないと思いますけどね。金庸先生の意図として特にそうではなかったとしても。「結果的に異色」というのが僕の説ですが。まあ後で。(笑)


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コメント

jinyuさんのおかげでやる気が出ているという面と、同時に凝り性に火をつけられて作業のペースが落ちているという両方の面があると思います。(笑)
ぶっちゃけ『書剣』と『碧血』なんて、正味一回しか読んでませんからね。(だから書き直したくて。)

しかし7割は凄いなあ。
金庸先生自身はどこかで、『神雕』と『天龍』が好きとかおっしゃってたはずですけどね。

待ちきれません

>それでも『神』が異色であるには違いないと思いますけどね。金庸先生の意図として特にそうではなかったとしても。「結果的に異色」というのが僕の説ですが。まあ後で。


焦らしすぎですよ~。いいから早く本論行きましょうよ先生~~(-"-)

それはともかく、神雕は本当に異色作ですよね。
ある金迷が大々的に調査したところ、金庸ファンの7割は神雕が大嫌いで、残り3割は熱烈な神雕ファンなんだそうです。そして金迷サイトのBBSの話題の半分が楊過バッシングとその擁護論だと言われてるそうで(笑)

ですんでこちらでどう評されるのか、本当に楽しみです^^

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